加湿器からお気に入りの香りがふんわり広がったら、癒されそう…そんなふうに思ったことがある方も多いかもしれません。でも、香水を加湿器に入れるのは実はとてもリスクの高い行為です。 本コラムでは、加湿器に香水を使ってはいけない理由と、安全に香りを楽しむための代替アイテムについてご紹介いたします。健康への影響や機器のトラブルを避けながら、香りのある暮らしを楽しみましょう。
加湿器に香水を入れるのは絶対に避けるべきです。その主な理由は2つあります。
香水の成分には水や香料だけではなく「油分」と「アルコール」が含まれています。加湿器は基本的に水道水を使用することを想定して作られており、油分やアルコールなどの異物が混ざることでさまざまな故障の原因となります。
香水に含まれる油分やアルコールは精密な部品に負担をかけてしまいます。たとえば、水を超音波の振動でミストに変える「超音波式」の場合、油分がミスト化を妨げてしまいます。また、水を含んだフィルターに風をあてることで水分を気化させる「気化式」や、超音波式×加熱式など、複数のタイプを組み合わせた「ハイブリッド式」の場合、フィルターに油分が付着し、傷みやすくなる可能性があります。さらに、水を加熱して蒸気として放出する「スチーム式」の場合、ヒーター部分に油分が焦げ付きやすく、不快な臭いや故障、最悪の場合は火災を招く恐れもあります。
一度香水を入れてしまうと、香りが内部部品に染みつき、洗っても取れないことがあります。取扱説明書にも「水道水以外は入れないでください」と書かれているケースが多く、香水などの異物を入れて故障した場合、メーカー保証の対象外となり、高額な修理費用がかかることも少なくありません。
加湿器に香水を入れることで発生するもうひとつのリスクは、健康面への影響です。香水は本来肌に使うための化粧品で、空気中に広く拡散させて吸い込むことを想定して作られていません。そのため、吸い込んだ場合は思わぬ健康トラブルの原因となる可能性があります。
【主な健康リスク】
- 香水は、鼻や喉の粘膜を刺激しやすい
- アレルギー体質や敏感肌の方は、咳、頭痛、肌荒れなどの症状が出やすい
- 狭い部屋で長時間使用すると香料濃度が上がり、不快感や気分の悪さにつながる
- 小さなお子さまやペットがいる家庭では、影響がより大きい
- ペットは人よりも嗅覚が敏感で、一部の香料はストレスや体調不良の原因になる
香りが強すぎると気分が悪くなってしまう恐れがあります。特に小さなお子さまやペットは大人よりも影響を受けやすく、ペットの場合は嗅覚だけでなく体調にも大きく関わってきますので、十分に注意しましょう。
加湿器で香りを楽しみたい場合は、香水ではなく専用の香りアイテムを使うのが安心です。それぞれの特徴や選び方のポイントを知って、安全かつ快適に使いましょう。
アロマ対応と記載された加湿器であれば、エッセンシャルオイルやアロマオイルを使って香りを楽しむことができます。
アロマ対応加湿器には、直接タンクへアロマオイルを垂らすタイプや、アロマトレーやアロマパッドに数滴垂らして香りを拡散させるタイプなど、いくつかの種類があります。お使いの加湿器がどのタイプかは、取扱説明書や製品仕様で確認しましょう。
アロマ非対応の加湿器でも、「水溶性アロマオイル」なら使える場合があります。水溶性アロマオイルは、エッセンシャルオイルが水に混ざりやすいよう加工されているため、タンクに直接垂らしてもミスト化しやすく、機器に与える負担も少ないとされています。必ず水溶性アロマオイルの説明書で加湿器にも使用できるかを確認しましょう。
アロマウォーターは、芳香成分が水に微量に含まれている加湿器用の液体です。水と一緒にタンクへ入れるだけなので、使い方もシンプルで簡単です。製品によっては除菌や消臭成分をプラスしたものもあり、空気を清潔に保つ効果も期待できます。
フレグランスウォーターは、精製水や無水エタノールなどに香り成分を加えて作られた芳香液です。香水ほど香りが強くないため、加湿器のタンクに入れても比較的安全に使えます。
ルームフレグランス用やリードディフューザー用として販売されているものもあります。
加湿器への使用はもちろん、毎日のバスタイムでも使用できる水用のフレグランス「ウォーターパフューム」をご存知でしょうか?
加湿器やアロマディフューザーで香りを楽しむのはもちろん、湯船に数滴加えてバスタイムにリラックス効果を加えたり、浴室やプールなど、水を使用する空間全体に香りを広げたり、様々な用途で使用できる製品です。
加湿器やディフューザーに使用すればリビングや寝室に優しく香りが漂い、芳香剤な役割を果たしてくれます。また、湯船に加えればまるで高級スパにいるような心地よい香りが浴室内に広がり、日常の空間を癒しの場に変えてくれるでしょう。
エッセンシャルオイルやアルコールが含まれていないため、加湿器のタンクの水に混ぜて使用しても故障する心配がありません。油分が含まれていないため加湿器内に油膜が張らず、お手入れがしやすい点もポイントです。
KIKAOのウォーターフレグランスについて詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページもご覧ください。
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加湿器に香水を入れてしまうと機器の故障や健康トラブルにつながる恐れがあるため避けたいところです。香りを安全に楽しみたい場合は、アロマ対応の加湿器を選んで専用オイルを使う、あるいは水溶性アロマオイルやアロマウォーター、フレグランスウォーターといった加湿器向けアイテムを使用した方が安心です。
最近では、ウォーターパフュームという魅力的なアイテムも登場しています。お持ちの加湿器のタイプに合ったアイテムを選べば、心地よい香りと潤いのある空間を両立できるでしょう。
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